時々「パソコンに写真入れすぎると、メモリがいっぱいになって重たくなっちゃうから消した方がいいよね?」と聞かれることがあります。
その方からすれば、メモリ=データの保存場所だと思っているのだと思われます。
実際は「ハードディスクがいっぱいになって・・・」が正解ですね。
■メモリ
パソコンをデスクワークに例えると、作業をする台、机の広さのようなものです。メモリが小さい=スペースが狭いので、作業がしづらく遅くなります。ワードやエクセル等、複数のソフトを同時に使っていると、ゆっくり、もっさり、遅い動作になってイライラした経験がある方は多いでしょう。
2000年頃は、128MB(約0.125GB)とか、256MB(約0.25GB)、512MB(約0.5GB)など、メガのサイズが主流でしたが、2000年中頃から一気にサイズは拡大の一途を辿り、2017年現在は、標準で2GB、4GBがあたりまえ、快適動作には8GBタイプや16GBがおすすめ、といった状況になっていますね。
■ハードディスク(HDD)
データを保存しておく、いわゆる引き出し(または書棚や倉庫)的な感じです。広ければ色々保管できます。しかし、満タンにしておくとデータに不具合が起きやすくなりますので、適度な空きが大事です。実際の引き出しも、適度にスペースが空いていると、どこに書類があっても出し入れし易いですし。パンパンだと、引き出すにも、あっちを一旦広げて、こっちを閉じて・・・など非常に手間がかかってしまいます。
個人的な目安としては、30%以上は開けておくと良いと思われます。(500GBなら150GB以上)20%を切ったら、使用する機会の少ないデータを外付けハードディスク等に保存するなど、対応をしたほうが良いでしょう。最近では、従来より高速な読み込みが期待できるSSD(エスエスディー)のタイプが安価になって増えてきました。
■CPU(しーぴーゆー)
パソコンの情報処理の機能です。たとえるならば人の頭脳です。2000年代前半までは、シングルコア=いわゆる頭脳1つ、の仕組みが主でした。今ではデュアルコア(2つ)やクアッドコア(4つ)、ヘキサコア(6つ)、オクタコア(8つ)など、マルチコア化しており、同時に処理できる情報の量が増えています。(ただ、いくらマルチコアの数字が高くなったからといって、単純に性能が格段に向上するか?というとそうでもないのですが、また、それは別の機会にお話したいと思っています)
Celeron , Pentium Dual Core , Core i3 , Core i5 , Core i7 などのグレード(ランク)表記があるものがそうですね。同じグレードのCPUでも、1.0GHzとか、2GHzとか、3.5GHzとか、数字が高いほうが高性能です。ただ、高性能なものほど、消費電力が高いことがほとんどで、特にノートパソコンではバッテリーの消費が激しくなる場合があります。そのため、ノートパソコンなどでは2GHz前後、薄型などでは1.0GHz台の数値にあえて抑えたモデルも多くあります。
他にもいろんなパソコンの機能がありますが、まずは、この3つが、パソコンの特徴を最も決定的に決める要素になります。CPUだけ性能がよくても、メモリやハードディスクが小さければ才能を発揮できませんし、そのまた逆もしかりです。バランスの良さが肝心です。パソコン購入時は、用途と予算とあわせて検討するのが良いと思います。また、逆に「最近重たいなあ」と、調子が悪い際、足りないのはメモリか、ハードディスクか。はたまたCPUが低いのか、それともネットワーク回線が低速だったりなど、違う理由があるのか?消去法で、イロイロ可能性を考えて対応していくのが良いでしょう。